遊星仮面ファンサイト〔付録〕

TVアニメ「戦え!オスパー」(1965~67年)より、
<毒蛾の大群>あらすじと感想


*パソコンからご覧の場合は押しても変化しません*


戦えオスパー」。1965~1967年放映のTVアニメ。全編モノクロで全53話。

日本のTVアニメで初めて「超能力」を前面に出した、意義ある作品です。

しかし本放送以後、おそらく再放送されたことはなく、懐古番組でとり上げられることはほぼなく、OP映像以外が商業ルートでソフト化されることはなく、現在に至っています。

名の知れた方々がいく人もスタッフとして制作にたずさわれているのに、このまま永遠に内容を検証できないままになるのか……と思われていましたが、あるところで1話分のエピソードが発見されました。

そして2022年、「55年ぶりに復活幻のテレビアニメ「戦えオスパー毒蛾の大群」修復プロジェクト!」左のリンク先は外部サイトが行われました。

その経緯やご尽力された方々につきましては、上記リンク先のページにすべて記載されておりますので、ぜひともご覧ください。


このクラウドファンディング参加の見返り(リターン)には、BD(Blu-ray Disc)入手か、映写室での映像試聴などがありました。

私はBDを入手し、視聴し、ツイッター上にあらすじや感想などを公開しました。

それらをこのページにそのまま転記します。本来なら書き直すべきところですが、現在そうした時間をとりづらい状況です。ご了承ください。


初めて本編部分がソフト化されたとはいえ、2022年時点では単純計算で80人程度の人しか試聴できていない状況です。ぜひとも拙文を参考にしていただき、この作品の発掘に興味をもっていただければ幸いです。

下記の項目をクリックすると、このページ内の説明箇所に移動します。


<毒蛾の大群>について(2022年10月25日のツイッター上での記述より)

  • <メインキャラ等>
    ○オスパー:海底世界から来た超能力者
    ○ユミ:ヒロイン
    ○海津(長官):国際十字警察のトップ。ユミの兄
    ○ロバート/パンチョ/(名前わからない1人):海津の部下
    ○ドロメ:海底世界から来た超能力者。悪者
    ◎蝶:オスパーと縁がある?
    ◎パトロールジェット:海津専用?

―――

  • <粗筋-1>
    イスラム建築も見えるある街。夜の闇の中、蛾の大群が飛びかい、通行人を襲う!
    翌日、東南アジアの各地でおびただしい蛾が舞い、多数の死者が出たことがTVで報じられる。全滅に至った街もいくつかあったと…。
    鱗粉に毒があるということなのか、蛾は毒蛾と断じられる。

  • <粗筋-2>
    国際十字警察の海津は、被害を受けたある街に調査団を派遣する。
    しかし彼らの乘った飛行機は、街の上空で蛾の群れに襲われ爆発。原因不明の事故として海津には伝えられる…。
    毒蛾の群れは各地で被害をもたらしながら、東南アジアから北上を続け、中国にまで至る。
    日本は警戒態勢に!

  • <粗筋-3>
    海津は、最初の調査隊が向かった街に第2調査隊を送るが、何者かによって現地で皆殺しにされてしまう。
    このことにより、自分達の行動を邪魔しようとしてる陰謀団の存在に、海津は気づく。
    オスパーの力を借りないと解決できない事件だとして、彼が住む東京に、部下のロバートを向かわせる。

  • <粗筋-4>
    オスパーはロバートから事情を聞き、共に車で空港に向かおうとしてたところ、ユミが血相を変えて駆け込んでくる。
    ユミに連れられ向かった先には、群衆と、彼らに捕まり狭いカゴの中に押し込まれた1羽の蝶が。
    オスパーとユミにとっての大切な蝶だ。2人はそれは蛾ではないと主張するが…。

  • <粗筋-5>
    日本にまだ毒蛾は来ていない。しかし群集は怯え、少しでも怪しいものは駆除しようと。
    だから蝶だと言われても納得しない!
    やむなくオスパーは、事件解決までは閉じ込めておくと、蝶の入ったカゴに錠前をつけ、その鍵を群集の1人に渡す。
    これで群集は納得し、漸くオスパーは蝶を取戻す。

  • <粗筋-6>
    蝶をユミに預け、オスパーはロバートと共に民間機で東京を離れる。
    しかしその飛行機には爆弾が仕掛けられてた。
    オスパーはそれに気づき、飛行中、念力で爆弾を外して海に落とす。
    そして無事、2つの調査団達が全滅した街に到着する。
    到着した2人の姿を、ドロメと彼の部下達は見ていた。

  • <粗筋-7>
    ドロメは、毒蛾による東京襲撃を中止し、代わりにオスパー達を毒蛾に襲わせようとする。
    毒蛾達は、「誘導毒蛾」という電磁波を送受する特殊な毒蛾達に操られてた。
    「誘導毒蛾」を作り、それを操ってたのは、ヒトリ博士という科学者。
    (※注)ここいらの状況がよくわからないのだが…)

  • (毒蛾と「誘導毒蛾」とは別モノ? なら毒蛾はそもそも自然界にいたモノ? そのあたりの状況がよくわからない…。
    さらに「誘導毒蛾」を作る工程がよくわからない。映像のどこで電磁波送受の力を備えさせるのかが、よくわからない。
    ヒトリ博士は35年もかけて「誘導毒蛾」を作ったというのだが…)

  • <粗筋-8>
    夜。オスパーとロバートはホテルに入る。
    中は真っ暗。毒蛾の襲来を防ぐ為と支配人は言う。
    せっかくの豪華なシャンデリアを見てもらえないのは残念とも語るが、これは嘘。透視力をもつオスパーは騙せない。
    そんな折、客室の照明を付けてほしいと、ボーイが2階からフロントに降りてくる。

  • <粗筋-9>
    客が落とし物を探したいのだと。
    だが照明を付けると毒蛾が来る。そこでオスパーは、自分が探すと買って出る。
    ――それは罠だった。
    オスパーが客室に入ると、鍵がかけられ、照明を付けられてしまう!
    彼が透視力でドア向こうを見ると、ドロメと彼の部下達、更に彼らに捕まったロバートが。

  • <粗筋-10>
    ドロメとオスパーは透視力で互いを確認。テレパシーでドロメはオスパーを威嚇。
    やがて客室の窓を壊して、外から毒蛾達が入り込んでくる。
    オスパーが念力で追い払おうとするが効かず。
    それどころか謎のダメージが!
    「誘導毒蛾の放射する電磁波がお前の精神を乱してるんだ」とドロメ。

  • <粗筋-11>
    やがて客室に入ったドロメは、毒蛾の毒にやられ倒れたオスパーを確認。彼がまだ生きてることを承知した上で、ロバートを解放するよう部下達に命じる。
    あえて国際十字警察に助けを呼ばせる為に。
    オスパーを囮に彼らをおびき寄せてやっつけ、世界を手に入れることがドロメ達の目的だった。

  • <粗筋-12>
    オスパーは車のトランクに入れられ、別の場所へと移動させられる。
    ホテルに残されたロバートは、持ち歩いてた超短波無線機で海津に連絡。しかしドロメの罠を知ってる故に助けは呼べず、何とかオスパー救出方法を探ろうと…。
    そんな時「蝶を自由に」とのオスパーからのテレパシーが届く。

  • <粗筋-13>
    監禁した蝶を自由にしろとのメッセージ?
    そう解され、ユミが保護してる蝶のカゴに付けられた錠前を、海津は銃で破壊。
    「その蝶はきっとオスパーからのテレパシーによる通信を受けてるに違いない。早く蝶が何をするのかそれを見るんだよ」
    すると蝶は地球儀に飛び、ヒマラヤ部分に止まる。

  • <粗筋-14>
    ユミは思い出す、ヒマラヤは地球上で一番蝶が多い地だとかつてロバートが言ってたことを。
    そこで海津は、部下2人(パンチョともう1人)と、オスパーの蝶を扱い慣れてたユミを連れ、パトロールジェットに乗ってヒマラヤへ。
    花畑でユミは蝶を放つ。「さあ早く何をするか教えてちょうだい」

  • <粗筋-15>
    すると蝶は多くの仲間達を引き寄せ、パトロールジェット内に乗り込んでいく。
    そこで、出発!
    機内には沢山の蝶達が。その状態のまま、パトロールジェットはオスパー達のいる街の上空へと。
    しかし「夜を待て」とのオスパーからのテレパシーを受けたロバートは、一旦引き返すよう伝える。

  • <粗筋-16>
    パトロールジェットの動きを見て、ロバートがオスパーと連絡を取っていることにドロメは気づく。
    ロバートを逃がすべきじゃなかった――と気づくが、もう遅い。
    だったらオスパーを完全にやっつけるべきだと、そのためには夜再び毒蛾に襲わせることだと、ヒトリ博士は提案する。

  • <粗筋-17>
    オスパーは、ドロメ達のアジトの一室に監禁されてた。
    意識は取り戻していたが、体を縛るゴム紐を切ることができずにいた。
    その部屋に夜、電灯が付けられる。
    毒蛾達を呼び寄せる為と察したオスパーは、念力で電灯を破壊しようとするが、それを見越したドロメが妨害波を送り、阻止する。

  • <粗筋-18>
    毒蛾達侵入!――の直前に、パトロールジェットが到着。蝶達が放たれる。
    すると、なんと蝶達は、毒蛾達を誘導し始める。
    オスパーの蝶は仲間達と共に、ヒトリ博士が作った「誘導毒蛾」よりも強い誘導波を放つ「誘導チョウチョ」となっていたのだ!
    この事態に激怒するドロメ。

  • (ここいらへんもよくわからない。
    オスパーの蝶は、どうやって仲間達に電磁波送受の力を授けた?
    また、ヒトリ博士は「本物の「誘導チョウチョ」が現れた!」などとわめきまわるが、その知識って……何?)

  • <粗筋-19>
    やがて誘導チョウチョに誘導され、誘導毒蛾達はヒトリ博士達を襲うが、博士が気を失うと毒蛾達はなぜか動きを止める(??)
    企みが全て失敗に終わったドロメは、部下達を置いてひとり逃走。そればかりか彼らがいるのにアジトを破壊!
    衝撃で拘束紐が切れたオスパーは、何とか脱出に成功する。

  • <粗筋-20>
    そしてオスパ―は、無事ユミや海津や蝶と再会する。
    (毒蛾達がその後どうなったのか、蝶達がふるさとのヒマラヤに戻されたのかどうかは全くわからないままだが)
    ――完

―――

  • <感想>
    粗筋の中でちょこちょこ書いているが、毒蛾や誘導毒蛾や誘導チョウチョといったものの定義や行動様式がよくわからない。
    (注1)オスパーの蝶の素性も不明だし…。
    一方で、人間達の行動には矛盾が少ない。
    物語は、ギャグで散らされたり不自然に省略されることなく、結構理路整然と進んでいってる。

  • ドロメに解放されたロバートが海津に連絡をとった超短波受信機も唐突に出てきたものではないし、ウソのシャンデリアの話もオスパーの次の行動へとつなげるものになっている。
    群集のパニックも、納得できる現象だ。
    つまり脚本が、今のレベルから見ても、良くできているのだ!

  • また、オスパーがスーパーヒーローではなく、国際十字警察の有能な要員といった位置づけなのも、当時としては斬新かも。
    彼が今回の物語でBGM付きで活躍しているのは、問題解決や敵を倒すといったところではなく、自分の脱出シーンなのもなんか斬新ww

―――

  • <ちょっと雑談>
    イケメンの海津長官。昔のWikiでは、ちゃんと「ユミの兄」となっていたのに、2022/10段階では「ユミの父」と。なんでや?!
    それに昔のWikiでは、レギュラーキャラのパンチョの説明もあったはずなのに、今では消えている。なんでや?!

  • 国際十字警察。
    赤十字と赤新月の例にもあるように、リメイクするなら世界情勢に鑑み、「国際新月警察」も作らないといけないはず。

―――

  • (略)
    <総括>
    予想以上に脚本がしっかりした作品だった。
    絵も、今から見ればかもしれないが、それでも私は気にはならなかった。
    『戦えオスパー』は、埋もれさせてはいけない作品だと再確認させるものでもある。
    今後ぜひとも、発掘してほしい!

――――――

(注1)この蝶は、かつてオスパーが住んでいた海底世界に生息していた超能力蝶で、彼が地上に向かうさい一緒についてきたのだということを、ある方から教えていただきました。


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管理人が知っている情報について(ツイッター上での記述より)

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  • 「戦え!オスパー」。この黎明期TVアニメも掘り起こして欲しい…。
    超能力を扱った初の作品だが、SFアニメ氾濫期に放映されたため当時も埋もれ、今も埋もれたまま。後押しとなる制作会社も今やなく、フィルムの所在も不明…。
    しかし優れたエピソードが多いとの声もあり、熱狂的ファンもいる。2015/7/2

  • 本編の映像は、80年代以降、私の知ってる限りでは一度だけ、TVで流れたことがある。
    TV東京系「面白アニメランド」('84~85)で、1分弱ほど。私はここで初めてこの作品を見た…。
    オスパーの声と、冨田勲氏作とみられるカッコいいBGMをカセットテープに録音。今も聞けるかどうかはわからないが…。2019/8/8

  • 80年代後半、上京してアニメ仲間と会った時、うち1人のツテから、あるアニメーターさんのご自宅を訪ねたことがある。
    その方は『戦え!オスパー』の原画を持ってて、1枚私達に下さり、私がもらった。
    その後私は首都圏に移住。その時までは持ってた。
    しかし94年大阪に戻る際、神保町の中野書店に売った。2022/7/28

  • アニメーターさんのお名前も、原画がどんな絵だったかも全く覚えてない。(略)2022/7/28

  • 『戦え!オスパー』は初の超能力テーマのTVアニメ。
    更に日本テレビ初のTVアニメ。
    『太陽にほえろ!』も手掛けた清水欣也プロデューサーは語る→「『戦え!オスパー』でめざしていたのは 徹底した悪の論理を展開することだった」(注2)https://twitter.com/ohyabu/status/1556709559833890816左のリンク先は外部サイト
    村野守美氏や、冨田勲氏の音楽についても言及。2022/8/22

  • 『戦え!オスパー』。
    原作と脚本を手掛けた山野浩一氏の証言と、10話/16話/44話/46話のタイトル画像?と、「あすをおたのしみに」との文字がオスパーと共に刻まれた画像(番組最後に掲示していたもの?)は、こちらに→(注2)https://twitter.com/ohyabu/status/1556709069012205568左のリンク先は外部サイト2022/8/22

  • 『戦え!オスパー』に関する拙ツイートへの反響が大きいので、ついでにこちらの情報も→https://twitter.com/ohyabu/status/1159128029806772224左のリンク先は外部サイト (1分もなかったかも)
    既にVHSがあった時代。映像を録画し保存している人がいるかも…。
    他、当時の「おはよう!こどもショー」で頻繁に紹介されてたとの証言を、何かの資料で見たことが。2022/8/23

  • 国立国会図書館蔵書となりました!戦え!オスパー毒蛾の大群 : 特別Bru-rayディスク」として→https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I032486359-00左のリンク先は外部サイト
    東京在住なら、或いは東京に行けば、TVアニメ創世記の作品『戦え!オスパー』の、いま時点で唯一現存とされているエピソードを視聴することができます。OPとEDはありませんが…。2023/1/4

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(注2)リンク先に付いている画像の資料は、アニメ雑誌「アニメージュ」1979年4月号掲載記事であることを、ある方から教えていただきました。