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「宇宙少年ソラン」とは、遊星仮面とほぼ同時期、同じ制作会社(現在の(株)エイケン)制作のTVアニメです。同じくモノクロアニメ(白黒アニメ)です。
ここでは、あくまでも私の主観に基づいてまとめています。
下記の項目をクリックすると、このページ内の説明箇所に移動します。
このページに記載しているのは、おもに2010年4月18日までの内容です。
その後、<アニメぶろぐなBBS>にて、さまざまな意見が出てきました。
ご興味ありましたら、参考資料:掲示板<アニメぶろぐなBBS>でのスレ一覧 をご覧ください。
引用させていただいた掲示板<アニメぶろぐなBBS>のスレは、現在ではレインボー戦隊ロビン・ファンサイトの【過去ログ集】ページ内に収納されています。
※【過去ログ集】ページのURLは、当サイト【リンク】ページ内のこちらに記載。
私のX(旧ツイッター)上での記述も、参考にしてみてください。詳細についてはこちらから。
未来の地球。科学者の立花博士は、自分が発明した反陽子爆弾の設計図を悪人の手から守るために、ちょうど病気だった長女は親族のもとにあずけ、妻と2歳の長男だけを連れて、ロケットで地球を脱出する。
しかし事故により夫妻は死亡。直前に、長男だけは小型ロケットに乗せて宇宙空間に脱出させていた。
その後長男は、ソラン星人によって助け出され、彼らの星で養育される。ただしソラン星は、重力が地球の15倍もあるため、生存に耐えられるようサイボーグに改造されてざるをえなかった。
やがて、10代前半に成長した彼――ソランは、唯一の肉親である姉ひとみを探すために、地球に帰郷する。言葉が話せてテレパシーでも会話ができるソラン星のリス、チャッピー(←メス)を連れて。
手がかりは、両親から姉弟それぞれに託されたペンダント。2つをあわせることで、父の遺した反陽子爆弾の設計図のありかがわかるのだ。
地球では超人的な力を持つこととなったソラン。
ひょんなことで知り合った考古学者の古月博士とその娘ミカの家に身を寄せる。
以後さまざまな事件に遭遇し、それを解決してゆくこととなる。
おおまかなあらすじは、ネットでも調べられますが、だいたい上記のようなものです。
アニメでは、最終話近くでソランとひとみの姉弟は出会い、数々の試練を乗り越えてハッピーエンドを迎えます。(反陽子爆弾については、なんか途中からうやむやになってしまいましたが。)
対し漫画では、アニメ終了の半年近く前に終了したため、残念ながら2人が出会うまでには至りませんでした。
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ひとつの特徴としては、ソランはこの時代の作品としては珍しく、ことあるごとに悩むヒーローであること。
ひんぱんにいじめられ、時には迫害すら受けるヒーローでもあるのです。
もうひとつの特徴としては、アニメ版に限りますが、多彩で魅力的なキャラクターたちが、大勢出てくること。
具体的には、複数回登場してくる個性的な敵方キャラが何人もいることと、かわいい少女キャラや美しい女性キャラがとっかえひっかえ登場してくること。
以上のことを3つの項目に分け、以下に紹介します。
悪役や敵方でも、複数回登場するキャラたちは特に印象的です。
他星への侵略や破壊を繰り返す孤高の海賊型宇宙人ギャラ、地球の古代人類によってつくられ彼らの理想を現在にひろめようとするアンドロイド(という名のアンドロイド)、中央アジアに潜む超能力集団ミュウを率いる長老ガルー、人間につくられながら独自の意思を持ってしまう潜水艦型人工知能ガイバー、自らの肉体を気体化させて人や物にとりつき意のままに操らせることができる宇宙人ゴロナ、ヒトラーそっくりの独裁者として彗星帝国に君臨する宇宙人ハリー(←じつはサイボーグ) など。
ギャラとアンドロイドは、シリーズ初期から最終話近くまで登場する、息の長いキャラ。最終的には2人セットで登場するようになります。
アンドロイドは空気を読めないけれど根はまじめ、ガルーは一般的な人類と立場が違っているだけで、敵方であっても悪役ではないでしょう。
いかにも悪役顔の隻眼のギャラも、部下思いであったり時にはソランを助けたりと、なかなか複雑な性格。
唯一人型ではないガイバーは、同族(機械類)に嫉妬を燃やすヘンな奴。
最も冷酷なゴロナは、こともあろうにガルー率いるミュウにちょっかいをだしたため、ガル一と相打ちとなって共に……。
一番最後に登場したハリーは、ソランの姉ひとみを愛してしまったのかもしれません。ソランをあざむくためとはいえ自分の妃のような立場にさせたり、果てはミニチュア化したり(←厳密に言えば事故なんですけど)と、いじりまくります。
ちなみに、ギャラ、ガルー、ガイバーは漫画版にも登場しますが、アニメ版ほどの面白みはありません。
アニメ版の特徴です。
3クール目あたりから、その傾向が見えはじめます。
レギュラーヒロインでは、なんといってもリスのチャッピー。明るく元気で、おかげで本来メインであるはずの人間のミカは影が薄いです。
ただしこのチャッピー、漫画版ではソランの頼もしい女房役に徹していますが、アニメ版では、しじゅう彼の足をひっぱるトラブルメーカーとなっているのが、惜しいところ。
あとレギュラー系として忘れてはいけないのは、ソランの姉のひとみさん。最終話近くになって登場しますが、とても美しく魅力的です。最終話では巫女的な力を発動させ、ソランを救います。
ゲストヒロインで最も印象的なのは、薄幸の美少女シーラ。計7話分に登場します。
ミュウの長老ガルーの孫娘であり彼の後継者という立場ですが、じつはミュウともガルーとも関係なく、ある古代王国の王女でした。王国復興の願いをかけられ眠りについていたところを、ガルーによって目覚めさせられ、超能力を与えられていたのです。
最後の登場回のタイトルは「さようならシーラ」。ソランをかばって非業の最期をとげます。
薄幸の美少女といえば、あとひとり、シベールも忘れられない。
悪役キャラ、ガイバーがつくった合成人間。たった2話しか登場しませんが、やっぱりシーラ同様、ソランを守って死にます。
彼女の最期を描いた話では、ソランとのからみがちょっとオトナのラブロマンスに近く、印象的です。
この2人には、それぞれ哀愁に満ちたテーマ曲が与えられています。
<アニメぶろぐなBBS>では、以下のような証言がありますので、編集・転載させていただきました。
まず感じたのは女性キャラ率の高さですね。
可愛い女性ゲストキャラの何人かはソランとラブラブ状態と言っていいほど仲良くなってます。
でもって、仲良くなった子ほどソランを庇って悲しい最期を遂げてます。
作品全体としては一応男の子向けにはなっていますけど、女の子の視聴者をかなり意識した作りだったんだと思います。
アニメ版、漫画版両方を通じ、この点が最も特徴的かもしれません。
タイトルで誤解されがちですが、あくまでもソランは地球人です。地球で生まれ2歳まで地球で育った、生粋の地球人なのです。
ですがサイボーグという特殊性によってか、同胞であるはずの地球人からは必ずしも受け入れてもらえていません。ことあるごとにおそれられ、疑惑をもたれ、時にはひどい迫害すら受けます。
彼自身も、自らの異質性に悩み続けます。
こういう点は、遊星仮面のピーターと共通しているかもしれませんが、ヒーロー(遊星仮面)になったピーターはまるで悩まず迫害もされません。
ソランは、ヒーローとして悩み、迫害もされるのです。(肉体への暴力も含めて。)
日本のアニメヒーローは、けっこう悩んだり迫害されたりしますが、黎明期においてはさほどではなく、ソランが程度のうえでは最も突出しています。
こうした特徴を前面に押し出したのが漫画版。ソランの受難が、アニメ版よりはるかにハードに描かれています。
特に最終章では、「恩知らずな」地球人たちによって身も心も傷つけられ、あわや処刑されかけるのです。
ところで、遊星仮面との対比でいえばもうひとつ。
ピネロン星は、ピーターの母の星であってもピーター自身にとってはほとんど知らない星。ですからピーターは、何のためらいもなく地球の味方につくことができるのです。
ですがソラン星は、ソランの育った星。彼にとっては第2の故郷。
2つの星の間で板ばさみになってのソランの苦悩は、ピーターの場合の比ではありません。(←第50話「平和の誓い」より。)
<アニメぶろぐなBBS>では、以下のような証言がありますので、編集・転載させていただきました。
子供の時には気づかなかった(あるいは忘れていた)視点が、今になってすごく気になっています。
遊星仮面の「重苦しさ」は本放送の時分から気づいてましたが、まさかソランまでがそうだったとは
実際に見るまでもっと天真爛漫なキャラだと思っていました。
地球とソラン星の狭間で悩み、サイボーグであることに悩み...。
また、まわりの大人達もよってたかって子供のソランを責めまくりイジメまくり...
遊星仮面が正体隠して戦ったヒーローだったのに対して、ソランは正体隠さずに、差別や偏見にマトモにぶつかった愚直なヒーローだったということになりますでしょうか。
本当は地球人でありながら同じ地球人に迫害され続けだったソランが、これまでの苦労が実ってついに地球人の信頼を勝ち取る。
お姉さんも秘密のペンダントもそっちのけとなったマンガ版では、それこそが最大のテーマだったと思います。
漫画版最終章において、たしかにソランは、地球人からの全面的な信頼を手に入れます。
ですがそれは、将来はどうなるかわからない不安定なものだということも、同時に暗示されています。
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創成期のアニメですので、技術も稚拙。今のアニメを見慣れた目から見ると違和感がありすぎ、つまらないと思われるかもしれません。
それでも見続けていただきたい。最初の1、2クールで視聴を中断されては、この作品の本当の魅力がおわかりいただけないと思いますので。
敵役のひとりギャラの初登場が12話。シリーズ最大の華であるヒロイン・シーラが登場するのが27話で、3クール目からなのです。
ここからおもしろくなってくるのです。
<アニメぶろぐなBBS>での具体的な討論スレについては、こちらをご参照ください。
TVアニメ版は、全話DVD化されています。最新情報についてはこちらを。
漫画版は、少年マガジン連載分のみ、朝日ソノラマ(すでに廃業)から、過去2回発売されています。
1985年から1986年にかけてのサンワイドコミックス全3巻と、1999年の愛蔵版全2巻。
連載分が完全収録されているのは後者です。古本屋やネットショップ等でお求めください。
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以上の内容は、「遊星仮面が一番、次にソランかな」程度のファンが、勝手な解釈によってつくったものです。
できれば真のファンの方々によって、次代に残すためのきちんとした資料をつくっていただければと、願っています。
遊星仮面同様、このまま埋もれさせるのは惜しすぎる作品ですので。
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以下のスレは現在、レインボー戦隊ロビン・ファンサイトの【過去ログ集】ページ内に収納されています。(【過去ログ集】ページのURLは、当サイト【リンク】ページ内に記載。こちらから。)
スレナンバー | タイトル名 | 掲載開始日 |
---|---|---|
スレNo.503 | 「宇宙少年ソラン」視聴感想 | 2009年12月31日~ |
スレNo.506 | 「ソラン」視聴感想&まとめ | 2010年 1月12日~ |
スレNo.508 | マンガ版宇宙少年ソラン | 2010年 1月15日~ |
スレNo.513 | マンガ版ソラン「ミュウ事件」 | 2010年 1月25日~ |
スレNo.516 | マンガ版ソラン「ロゴス事件」 | 2010年 2月 3日~ |
スレNo.518 | マンガ版ソラン「デロス事件」 | 2010年 2月 6日~ |
スレNo.520 | マンガ版ソラン「村雨博士事件」 | 2010年 2月14日~ |
スレNo.522 | マンガ版ソラン「ブラック博士事件」 | 2010年 2月20日~ |
スレNo.525 | マンガ版ソラン/最終章 「ブラッククロス事件(前編)」 | 2010年 3月 3日~ |
スレNo.528 | マンガ版ソラン/最終章 「ブラッククロス事件(後編)」 | 2010年 3月14日~ |
スレNo.530 | マンガ版ソラン<特別読み切り> | 2010年 3月17日~ |
スレNo.535 | 「宇宙少年ソラン」視聴始めました | 2010年 4月10日~ |
スレNo.537 | 「宇宙少年ソラン」視聴感想(2) | 2010年 4月19日~ |
スレNo.540 | 宇宙少年ソラン視聴感想(3)シーラ登場 | 2010年 4月26日~ |
スレNo.547 | 宇宙少年ソラン視聴感想(4)エンゼル号 | 2010年 5月18日~ |
スレNo.554 | 宇宙少年ソラン視聴感想(5)第50話「平和への誓い」 | 2010年 6月 1日~ |
スレNo.557 | 宇宙少年ソラン視聴感想(6)第55話「ギャラ対アンドロイド」 | 2010年 6月11日~ |
スレNo.563 | 宇宙少年ソラン視聴感想(7)シベール | 2010年 6月30日~ |
スレNo.577 | 宇宙少年ソラン視聴感想(8)強敵ゴロナ | 2010年 8月10日~ |
スレNo.585 | 宇宙少年ソラン視聴感想(9)ゴロナの最期 | 2010年 9月 4日~ |
スレNo.598 | 宇宙少年ソラン視聴感想(10)ソラン里帰り | 2010年10月11日~ |
スレNo.612 | 宇宙少年ソラン視聴感想(11)ひとみ姉さん | 2010年11月23日~ |
スレNo.618 | 宇宙少年ソラン視聴感想(12)サヨナラ、シーラ | 2010年12月 9日~ |
スレNo.621 | 宇宙少年ソラン視聴感想(13)金星の決戦 | 2010年12月15日~ |
スレNo.716 | ソラン第88話「ライン星の使者」 | 2011年 8月17日~ |