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『チ。―地球の運動について―』。「禁じられた真理」を探求する人々を描いた一大叙事詩。(←公式HPより。)
このページには、TVアニメ版の感想を記した、2024年10月11日以降のX(旧ツイッター)上での記述を転記しています。
それらを時系列に並べ、適当なところで区切り、下記のように並べてみました。
クリックすると、このページ内の記述箇所に移動します。
略する場合は(略)と記載。あからさまな誤字脱字は訂正。URLはほぼ削除か該当するページ名に変更。それ以外では原則原文を記載。(重要箇所にはリンクや太字や色づけなどの処理も。)
『チ。―地球の運動について―』:
アニメ公式HPの説明では、「地動説を証明することに、自らの信念と命を懸けた者たちの物語」と…。
1、2話を見た。
「人はパンのみにて生くるものにあらず」だ!
人間は、真実を追い求め、真理を極めようとする欲求に抗えない生き物であることが、明確に表現されてる。2024/10/11
数学/科学において「美しさ」を重視するのも人間。(だからアインシュタインの「E=mc2」は賞賛される)
主人公の少年は、まさにそういう類の人間。
元々孤児。頭脳明晰の合理主義者で世渡り上手。一方で天文学に深く傾倒。――それを見抜いた異端の天文学者は、命を懸けて彼に禁断の「地動説」研究を託す。2024/10/11
『チ。―地球の運動について―』。
原作漫画は未読で、アニメも見始めたばかりだが……
抽象物に命を懸けるという、ある意味人間を人間たらしめる行動を描いた作品なのか?
だったら同じような漫画作品には、例えばシュトヘル』(作:伊藤悠)がある。
こちらの場合は、「文字」を守り伝えることだった。2024/10/11
―――
『チ。―地球の運動について―』3話:
少年ラファウは、義父の教え子フベルト(2話で刑死)の影響受け、禁断の地動説を研究。改心迫るが、彼は公の場でそれを拒否し、命を絶つ。
直前のノヴァクとの会話が凄い! 次より。2024/10/19
ラファウ
「敵は手強いですよ。あなた方が相手にしてるのは僕じゃない。異端者でもない。ある種の想像力であり好奇心であり、畢竟。――それは知性だ」「それは流行り病のように増殖する。宿主さえ制御不能だ。1組織が手懐けられるほど可愛げのあるものじゃない」2024/10/19
ノヴァク「では勝つのは君か?この選択は、君の未来にとって正解だと思うのか?」
ラファウ「そりゃ不正解でしょ。でも不正解は無意味を意味しません」
※不正解は無意味を意味せず とはフベルトの言葉。
※ノヴァクは戸惑ってた。子どもを拷問しなければならなくなったことに。
(省略)2024/10/19
ラファウ
「死の先なんか誰も知りませんよ。ソクラテス曰く「誰も死を味わってないのに誰もが最大の悪であるかのように決めつける」。エピクロス曰く「我々のある所に死はない 死のある所に我々はない」。セネカ曰く「生は適切に活用すれば十分に長い」。――僕はその全てに賛成です」2024/10/19
ノヴァク「(略)2千年近くも前の愚かな異教徒の(略)言葉が何になる!」
ラファウ「感動できる…」「フベルトさんは死んで消えた。でもあの人のくれた感動は今も消えない。多分感動は寿命の長さより大切なものだと思う。だからこの場は僕の命にかえてでもこの感動を生き残らせる」2024/10/19
ノヴァク「正気じゃない。ワケもわからんものに熱中して命すら投げる。そんな状態を「狂気」だとは思わないのか!?」
ラファウ「確かに。でもそんなのを「愛」とも言えそうです」…
翌日、ノヴァクはラファウの遺体を火あぶりに。
そして10年後、ラファウが隠し通し遺した知識を継承する者が?!2024/10/19
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『チ。―地球の運動について―』4話:
主人公は、知識?真理?意思? テーマは継承?…
ラファウの死から10年。ノヴァクは健在。
現世に絶望し天国行きに賭ける「代闘士」オクジー。
彼の上司で、悲運のなか天文に希望を見出すも…挫折するグラス。
ある「異端者」移送に同行した2人は、彼の言葉に動揺し…。2024/10/26
台詞の内容が凄い! その一部:
若いオクジー
「我々の世界はなんで汚れているのですか?」
司教
「それは地球が宇宙の中心だからだよ。(略)中心というのは一番底辺ということだよ。(略)神様がそうお創りになられた。(略)地球は位が低く穢れていてそこに住む人類は無力で罪深いと思い知らせる為だよ」2024/10/26
グラス
「この世に期待しなくなると我々の魂は瞬く間に濁ってしまう。好きとか夢とか希望とか そういうモノは捨てちゃダメだ!」
……家族を全て失うという悲運に見舞われていたグラスは、このとき<火星の美しい動き>に希望を見出していた。
しかしその動きは予想通りにならず、落胆…。2024/10/26
「異端者」の語りが凄い!→
「2000年前アテナイの老人が毒杯をあおった惨事から今の哲学が生まれた。1500年前1人の青年が磔にされた無念が今の教会を形作った。人は悲劇を肥やしに、時に新たな希望を生み出す」
「その場しのぎの慰めなんか現実を変えやしない。だが芯から湧き出た苦悩は…」2024/10/26
「煮詰められた挫折は 或いは君の絶望は 希望に転化しうるのだ。なのに君らは絶望に目を塞ぎ誰かがくれた死後の保証付の人生を生きている。そんな人間に希望など訪れない」
「君自身が心の底では天国を信じ切れてない」「人類は正面から向き合うべきだ。(略)天国なぞないのかもしれないということに」2024/10/26
「だがこの星(地球)は天国なんかよりも美しい」「この星は生きるに値する素晴らしい何か」
「根拠はある。(略)今ちょうど見えるそこの山だ。全ての証拠はあの中腹に置かれた石箱の中に」
――おそらくはラファウが遺した資料!
反発続けるオグジーをよそに、グラスは「異端者」の拘束を解く。
次回…2024/10/26
―――
『チ。―地球の運動について―』5話:
家族と暮らした現世を肯定したいグラス。現世は天国より素晴らしいと信じたい<異端者>。
それは単なる希望ではなく事実――との確信は、石箱の中身を手に取ることで。
すると、確信をより強めたい欲求が沸き起こり、それは命の危機を前にし「伝えたい」欲求に転化!2024/11/2
石箱の中には、命を超えて「伝える」ことに自らの存在意義を見出したラファウのメッセージも。
グラスと<異端者>は、ノヴァクの追撃や突発的事故からオクジーを守り、石箱の中身(書類)を彼に託す。
オクジーは天国にしか価値を見出せないと言うが、本音それには納得してないことが見抜かれてたのだ。2024/11/2
託されたオクジーは、グラスの指示通り、ある異端の修道士のもとへ…。
以上が5話。
流れはいいが、展開の仕方がちと不自然。
石箱の発見が異様にスムーズ過ぎ、グラスの台詞も解説に近い感が。
更にネット上には画面の暗さに賛否両論。 当時の状況再現と、星を美しく見せる演出だと、私は評価するが。2024/11/2
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『チ。―地球の運動について―』6話:
オクジーが対面したのは、傲慢で野心家で超オタクで、並外れた頭脳と強烈な好奇心を持つ修道士バデーニ。
天界の謎、特に惑星の動きの謎を解きたいとの強い欲求から、禁断の書にまで手を伸ばす。だが読む前にバレ、罰として片目を焼かれ左遷され、現在の地に。2024/11/13
何やかんやと好奇心に勝てずバデーニは石箱のもとへ。
中の書類を見、火星の動きのワケに気づく。地球が動いてるからと!
オクジーは、天国より現世を重視した<異端者>とグラスの最期を見た後、今度は、地(現世)と天(天国)は調和し1つだとするバデーニの言葉を聞き、衝撃を。
改めて、空が美しいと。2024/11/13
地球から見た火星の「逆行」現象を、バデーニは「地動説」に沿って、自分とオクジーを使った動きで証明して見せる。
このシーンがこの回最大のキモ!
権威化し膠着化した宗教は、本来の有り様ではなく、人類にとってはむしろ軛に。
オクジーが、そんなモノからの洗脳から脱する過程は、今にも通じる…。2024/11/13
今回の話、原作漫画で読んだ方が面白いかも。
シーンとシーンの繋ぎ目や、キャラの感情表現に関し、アニメで表現するならもっと独自の味があったはずなのに と感じた。
具体的には、長年恐怖で見れずにいた星空を見た時のオクジーの最初の衝撃は表現されてたが、作業中の彼の心情はわからないまま…。2024/11/13
―――
『チ。-地球の運動について-』7話:
ノヴァクの娘ヨレンタ。聡明で天文学に夢中だが、時は女性蔑視の時代。成果を横取りされ凹む中、街の掲示板に貼られた難問に興味持ち、解く。
それは、高い知性と高度な情報を持つ者を得る為、バデーニが仕掛けたものだった。ラファウの成果をより完璧にする為に。2024/11/15
「良かれと思って」との傲慢で無自覚な差別を受けることは、身の危機はなくとも心は砕ける。
女性というだけで能力が生かされず排斥されることは現在でも起きてるだけに、ヨレンタの不遇を見てると同じ女性として心が痛い!
そんな彼女が、バデーニと、彼の助手になったオクジーと出会うのが物語ラスト。2024/11/15
オクジーは、ぶっちゃけ殺しが生業だが魂は純粋で、ラファウの遺言にも心を寄せ、聖職者のバデーニよりよっぽど聖職者に近い?
バデーニは、傲慢で自己中で弱者への情けなどこれっぽっちもない。が、ここまでブッ飛んでないと時代を切り開けないかもしれない。
ノヴァクはどんどん人間味を帯びていく。2024/11/15
―――
『チ。-地球の運動について-』8話:
何より真理を追い求め、何があろうと真理を知りたいと欲し、真理に近づくには「無謀さ」も必要と考えてる者達全員が揃った感が。
立場は違えど研究者魂の塊!――バニーニ、覚醒したヨレンタ、そして今回は枯れてないピャスト伯が加わった。
オクジーはまだ傍観者だが。2024/11/23
バニーニは織田信長的である。
非情なリアリストで合理主義者だが、それだけに曇りない観察眼を持ってる。ヨレンタの資質を一目で見抜き、彼女との会話を通じてそれを確信にもっていくことに成功する。
ヨレンタはまだ14歳なので押しに弱い。一方でまだ14歳なので、「無謀さ」は人一倍あるように思える。2024/11/23
天動説の権威・ピャスト伯。今回彼の若い頃のエピソードが描かれる。
彼もまた、真理を得ることを「託された者」だった。
既に地位も名誉も手に入れてるが、それらに甘んじず、老いてなお歩みを続ける。それゆえか観察眼も曇っていない。
――以上4者、難しい専門知識を媒介に今後どう絡む?
(面白い!)2024/11/23
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『チ。-地球の運動について-』9話:
ある種の人間は「真理」を見出す為なら自らが単なる礎の1つになるを厭わず。
後押しするのが「文字」。過去の人々との対話と未来の人々への伝達を可能とする神ツール。
それを使ったデータの蓄積は、結論はどうあれ「真理」への道標に。
そうさせるのがまさに人間!2024/11/30
夜空に光る丸い金星を、視力の優れたオクジーが確認。それは天動説ではありえない、地動説でなければ説明できない姿であった。
長年の研究成果が全否定され絶望するピャスト。
そんな中でも、人生最大の目的が「真理」発掘だった彼は、自身がもつ全データをバデーニらに託し、彼なりに納得して、逝く…。2024/11/30
『チ。-地球の運動について-』では、秀逸な台詞が至るところに出てくる。
9話は殊に素晴らしい!
それらを次より、ほぼそのまま記述する。(1)から(4)までに分けて……。2024/11/30
(1)ヨレンタが語る世界観:
「我々の使命は、この汚れた地下を抜け出し、天国へ行くことだと教えられてきました。でも、ずっと疑問だったんです。この世は、最低と言うには魅力的すぎる」2024/11/30
「荒れ狂う自然や理性のない獣、罪深い人間。そういった悲劇の類いのものたちですら、何故か全て美しさを備えてる。これには何か理由があっていい。それが「地球の運動」なのかもしれない。
大地と宇宙(よぞら)が1つなら、どんなに汚してもこの世から輝きは簡単に消えない」2024/11/30
(2)満ちた金星を確認した後のオクジー: (彼は地頭が良い。学さえあればバデーニより優れた研究者になったのでは?と思わせるものがある)
オクジー
「不思議だ。ずっと前と同じ空を見てるのに、少し前からまるで違って見える」
バデーニ
「だろうな。きっとそれが、何かを知るということだ」2024/11/30
(3)長年の研究が否定され、呻くピャストに対し:
バデーニ
「もし…積み重ねた研究を一瞬で否定する力があって、個人の都合や信念を軽く超えて、究極に無慈悲でそれゆえに平等な、そんなものがあるとしたら、それを何と言うと思いますか?」
ピャスト
「それは…真理だ」2024/11/30
ピャスト
「もし…過去の積み重ねの先に答えがないなら、真理にとって我々は無駄だったかもしれん。しかし…たとえ誤りでも何かを書き留めたことは歴史にとって無意味ではない。そう願っている」
(※2話でフベルトが言った「不正解は無意味を意味しない」に通じる内容!)2024/11/30
(4)「文字が読めるってどんな感じなんですか?」と文盲のオクジーに問われた時のヨレンタの答え:
「文字は、まるで奇蹟ですよ」「本当に文字は凄いんです。あれが使えると時間と場所を超越できる。200年前の情報に涙が流れることも1000年前の噂話で笑うこともある。そんなの信じられますか?」2024/11/30
「私たちの人生はどうしようもなくこの時代に閉じ込められてる。だけど文字を読む時だけは、かつていた偉人たちが私に向かって口を開いてくれる。その一瞬、この時代から抜け出せる。文字になった思考はこの世に残って、ずっと未来の誰かを動かすことだってある。そんなのまるで…奇蹟じゃないですか」2024/11/30
――以上、『チ。-地球の運動について-』9話について。
凄いわ、この作品!
(そもそも原作漫画が凄いのだろうが……未読)2024/11/30
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『チ。-地球の運動について-』10話:
個々の「知」への欲求と、全体を統べるモノとの対立。 それを明確に表し、先の悲劇をも予感させる内容に。
前者は、地道説に対するバデーニの。更に、文字と文字表現に対するオクジーの。
後者はこの話の場合、社会通念や、政治性さえ帯びた宗教的イデオロギー!2024/12/7
バデーニの個性が爆発している。
この男、聖職者としては完全に不適格。弱者への情けは一切なく、人殺し(合法的?)の過去も隠さない。
傲慢で、特権意識・差別意識は強く、庶民はゴミか不用品だと思ってる?
ただ、その「知」への探求心は傑出していて、惑星軌道が円ではなく楕円だと気づいたようだ。2024/12/7
オクジーは、本当に地頭が良い!
ヨレンタの教えが良いのかもしれないが、ごく短期間に文字を覚え、書くまでに至ってる。
それに彼は、バデーニにコキ使われても怒らず、弱者に施す。まさに本物の聖者ではと!
他…
ピャスト死亡。ノヴァク再登場。
複数の伏線を敷いてることが原作知らなくてもわかる。2024/12/7
―――
『チ。-地球の運動について-』11話:
政治力(俗権力)を手にした聖職者による、異端を一切許さぬ強権的支配。
その中では自身の妻帯も、部下使っての「血」=暴力、具体的には拷問も、許される?
そこに本来の神の教え、人間としての良心はあるのか?と若い聖職者達は悩む。
更に、オクジー達にも災いが。2024/12/14
ノヴァクは司祭の部下として、異端者とする者(女性)の拷問に当たる。
そのやり方に、新人の異端審問官達の精神は耐えられない。
(ノヴァクは、異端者は人間ではないかのような発言をしているが、本心だろうか?)
そんなノヴァクが、ヨレンタの父として、バデーニとオクジーの前に初めて姿を現す!2024/12/14
街の飲み屋にて。
バデーニが、地動説完成の祝いとして、2人を招いてたのだ。
今後について語る3人の前にノヴァクが現れる!
オクジーは4、5話で、ノヴァクの顔と素性を知ってたから、仰天!
結局気づかれなかったと安心したのも束の間、ヨレンタを家に帰したノヴァクは2人の元に戻ってくる。職務で!2024/12/14
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『チ。-地球の運動について-』12話:
ノヴァクは、バデーニとオクジーが「異端」と確信するも、顔には出さず一旦その場を去る。
2人は危険を察知。しかしノヴァクがすぐに新兵達を連れ戻ってきた為に逃げられず。
オクジーは、「地動説」を守る為――バデーニを逃がす時間稼ぎの為に、彼らと戦うことに。2024/12/21
オクジーの台詞が凄い!ごく一部を抜粋→
「自らが間違ってる可能性を肯定する姿勢こそが学術とか研究には大切なんじゃないかってことです。第三者による反論が許されないなら、それは信仰だ。信仰の尊さは理論や理屈を超えたところにあると思いますが、それは研究と棲み分けられるべきでは?」2024/12/21
オグジー「反論してもらうには他人が重要なので、あまり排除するのは…」
バデーニ「君は…君はなぜそんなことを思った?」
オグジー「昔、それが希望だと教わったからです」
地動説に関わった人達は皆「自分以外に託す」という姿勢に希望を見出していた、天国に行くことよりも……とオクジー。2024/12/21
他人が自分の思い通りに受け継ぐとは限らないのに…
オクジー
「でも実は、寧ろ反論や訂正をされることが「託す」ことの本質というか、自分の思い通りいかない誤解とか事故とか予想外の存在とか(略)そういう他者が引き起こす捩れが現状を前に向かわせる希望なのかもしれないって思ったんです」2024/12/21
バデーニ
「その(研究)姿勢を研究に採用してしまうと、我々は目指すべき絶対真理を放棄することになる。そして学者は永久に未完成の海を漂い続ける。その悲劇を我々に受け入れろと?」
オクジー
「そうです。それでも間違いを永遠の正解だと信じ込むよりマシでは?」2024/12/21
バデーニは、時間稼ぎの為に異端審問官達と戦おうとするオクジーを、それでは地獄に落ちると止めようとするが、オクジーの決意は変わらない。
地動説を「知った」感動ゆえに、と彼は語る。
「ちょっと前までは早くこの世を出て天国へ行きたかったけど、今はこの感動を守る為に地獄へ行ける」2024/12/21
バデーニ
「さっき自分でしてた話を忘れたのか?他人からの指摘を受け入れるのが重要だと言っただろう?君の選択は地動説という学術研究への関わり方として、大いに間違ってるぞ」
オグジー
「えぇ、ですね。しかし、俺は、地動説を「信仰」してる」2024/12/21
こうなると聖職者バデーニに出来ることはただ1つ。
神の慈悲が届くよう、オグジーに洗礼を与えることだった…。
一方、2人を追う異端審問官達の側にもドラマが。
「本当に強い奴ってのは殺す覚悟のある奴なんかじゃない。死ぬ覚悟のある奴だ」とのノヴァクの台詞は名言。2024/12/21
――以上、『チ。-地球の運動について-』12話について。
ラファウの魂がオクジーに引き継がれていたことが明確に表された回だった。2024/12/21
追加『チ。-地球の運動について-』12話について:
オクジーが、亡きピャスト伯について語る台詞も印象的。
「彼は自ら自分が間違っている可能性を信じ、それを受け入れた」と…。
オクジーは、研究者としてだけでなく人間としても彼を高く評価。
それほどまでに彼から多くのことを学んだとも言える。2024/12/21
修正『チ。-地球の運動について-』12話について:
<参照ポスト(旧ツイート)へ サイト内転記済>の中で、「こうなると聖職者バデーニに出来ることはただ1つ。神の慈悲が届くよう、オグジーに洗礼を与えることだった」と書いたが……
この場合「洗礼」ではなく、「終油の秘蹟」というものとのことだ。2025/2/11
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『チ。-地球の運動について-』13話について:
オクジーVSノヴァクは、ノヴァクの部下達の加勢で決着。
ノヴァクはオクジーを救命。職務遂行の為でもあるが、長年の個人的疑問への回答を得たい思いもあって…。
バデーニも捕まってた。ノヴァクは彼から異端の情報を得るべくオクジーに拷問を加え続ける。2024/12/28
ラファウの存在感を感じさせる回でもあった。
丸い茶色の球体(地球のイメージ?)を吊るしたネックレスは、フベルト→ラファウ→グラス→オクジーへ。
ノヴァクはグラス以外の所有者を見、うちラファウにはひどく困惑し、その後の彼の行動にも影響を。
オクジーに疑問を投げかけるのはこの流れから?2024/12/28
オクジーは、瀕死の重傷を負って意識を失ってた時、夢を見る。
若い学生の彼が、ある教師と共に、高い塔に上ってた。
塔は、地球や宇宙を知るべく高く伸びていく途中…。
オクジー「こんなもの建てていいのですか?」
教師「いいかどうかというよりも、そもそも止めることなどできないのだ」2024/12/28
教師「君はなぜ地動説を研究した?」
オグジー「それは確かこの世に期待する為」
教師「(略)君はもっと大きな理念で動いている。いや動かされている。(略)人は元来自然にそれに憧れ、それを欲するように設計されているのだよ。そして私はそれを求める所こそが、人間の数少ない尊さであると考えている」2024/12/28
更に教師は、
「君が心の底で憧れ、求めたものがある。それに気づき賜え」……
(オクジーは夢の中で、大学生になった自分を実現させる。出てくる教師は、バデーニ/ヨレンタ/ピャスタらの影響受け、彼の頭の中で自問自答用に作られたものだろう。
学があれば彼はマジで優れた研究者になってただろう)2024/12/28
――それは「自由」だ。自由に憧れたから。
なぜ異端が現れる?とのノヴァクの問いにそう答える。
ノヴァク「やはりわからん。自由なんて聞こえはいいが、規範がないなら獣と変わらないじゃないか」
オグジー「えぇ、そうなのかもしれませんが、今ある規範を疑えないなら、それも獣と大して変わらない」2024/12/28
更に…
「死ぬ怖さなんてこの世を肯定する怖さに比べたら軽いものだ」とも…。
間違いをそのままにしておくことの方が怖い。好奇心や向上心が「自由」でなければ、正すことなどできない!
一方のノヴァクは、そもそも「人はパンのみにて生くるものにあらず」であるということが、全く理解できていない。2024/12/28
ノヴァクが理解してたのは「感情は理屈より真実を語る」ということ。
バデーニの心の奥底を読み取り、オクジーへの拷問を強めようとしたところで次回へ……。
そのバデーニ、彼の娘ヨレンタを庇う。オクジーが書いた渾身の書物は簡単に燃やしたのに…。
どこまでも傲慢だが、卑怯者ではなかったのだ!2024/12/28
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『チ。-地球の運動について-』14話:
ノヴァクがオクジーに加える拷問にバデーニは根を上げ、共に絞首刑に。
資料は奪われるも一部に復元の可能性が。共に美しい星空に天界の存在を感じつつ、逝く。
ヨレンタも、彼の父ノヴァクに反感持つアントニの陰謀で拷問に。だが状況知ったシモンが彼女を逃がす。2025/1/6
ノヴァクから、地動説の資料を入れていた石箱の持ち主(ラファウ)の年齢を聞いた時のバデーニの驚きと、湧き上がる希望!――
「やっと腑に落ちた。12歳でもなきゃ、世界を動かそうとなんかしない」
「つまりこの世では予想外の事態が起こるってことだ。地動説はまだ終わってない」2025/1/6
オクジーの文章復元――
バデーニ「予防策を仕掛けた。ただ作動するかは運だ」「私の物は大量過ぎて複製する暇はなかった。君の文章は論文としての価値はないが、それゆえ伝わる可能性は高いだろう」
オクジー「伝わる?何が?」
バデーニ「「感動」だ。それさえ残せれば、後は自然と立ち上がる」2025/1/6
何かを残したところで無益ではないかとのオクジーの問いに、バデーニはその通りだと。
しかし――
「それを無益だと判断しない領域もあるそうだ」「歴史とやらがそうらしい」2025/1/6
最期、オクジーは――
「(復元が)うまくいく可能性ってどれくらいなんです?」バデーニ「非常に低い」
「それは素晴らしい。最後に期待のしがいがある」
そして、自分達が地獄に行くとは思えないとも…。
バデーニが守ってくれた目で見る美しい星空。溢れる思いは「信仰」。それにバデーニも共鳴する…。2025/1/6
真の「信仰」とは――
俗的権力欲と、女性に対する偏見に塗れた助任司祭アントニ。
ヨレンタから手袋を盗り、彼女を拷問にかけ前歯を引き抜く。
反発した若き異端審問官シモンは彼女を逃がす。
ヨレンタ「貴方はなぜこんなことを?」
シモン「「信仰」って何だと思いますか?僕は生き方だと思います」2025/1/6
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『チ。-地球の運動について-』15話:
シモンを火刑にし、それを娘ヨレンタだとノヴァクに見せ、証拠に娘の手袋を渡すアントニ。
感情が凍ったノヴァクの脳裏に浮かぶは娘との思い出。
一方バデーニの同僚クラボフスキは、バデーニが仕掛けた文章復元計画に乗せられ、貧民60人の頭に彫られた文章を見る。2025/1/6
最期まで「信仰」に生きたシモン……。
「汝の敵を愛せ。この言葉に僕は帰依してる」2025/1/6
プライベートでは情が深い人間だったノヴァク。
非情な拷問はあくまで仕事、それも彼なりの神への「信仰」ゆえだった?――
泣きながら神様が悪いと言った幼いヨレンタに、それは許されない発言だと激怒し……すぐに後悔!
最も優先されるべきは、信仰を教えることか寄り添うことかで、真剣に悩む。2025/1/6
ずっと父娘2人の生活だった?
娘に、当時の女性には珍しい程の高等教育を授けたのも、父親としての愛だったのか?
ヨレンタはノヴァクの生きがい。おそらく唯一の。
それを突然失った衝撃は激しく、ずっと無感情なままだったが、形見(実はヨレンタ本人はまだ生きてるが)の手袋を手に、泣き崩れる…。2025/1/6
なんと、地動説の知識も、それへの信念もないクラボフスキが、バデーニの意思を継ぐことに!――
クラボフスキは、怪しい本を見つけそれを通報したことがバデーニ処刑に繋がったのではと思い悩んでた。
彼が持ってたかもしれない貴重な知識の消失に、自分が関わったかもしれないとも。
そんな中…2025/1/6
バデーニからの手紙発見!
クラボフスキが知りたがってた古代ローマの詩を記した上で、それと引き換えに頼み事を。
傲慢さを抑え「心からお願いします」と頭を下げて…。
しかし、やっぱりバデーニは傲慢だった!
なんとパンと引き換えに貧民達の頭に、オクジーの文章を入れ墨で刻んでたのだ!2025/1/6
人間をモノ扱い。オクジーのフォロー無しでは実現困難だっただろう。
(オクジー自身はバデーニが何をしてるかはわかっていなかったようだが)
バデーニは貧民達に、自分達が来なくなりパンに困れば教会を訪ねろと伝えてた。
その通り、代表者が教会を訪ね、仲間のもとにクラボフスキを連れていく。2025/1/6
貧民達見てクラボフスキは自分に何が託されたのかを悟る。
書き写し伝える――それは「私の、番なのか」と…。
文章を書き残し伝える意義を知るクラボフスキをバデーニが利用した形だ。
なおバデーニは、貧民達に教育を与えろとも頼んでた。
以前とは真逆の考え。やはりオクジーを知ったからだろうか?2025/1/6
バデーニ。
横柄なままだったが、オクジーへの理解と信頼を深め、最後には対等だった。
また、ヨレンタを守り通した。
一方でバデーニとクラボフスキとの関係は微妙。
クラボフスキはバデーニを「全体的に不審な行動だらけ」とww
バデーニはクラボフスキに「貴方に徳はないし、私に人望はない」とww2025/1/6